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2011年5月10日(火)

簡単じゃない。

震災から2ヶ月が経ち、余震は減りましたが、一方で出てきた電力供給不足の問題。

特別な節電が必要がないといわれた地域にしても、節電は悪いことではないので、できるならそれでいいじゃないかと思うのですよ。

そんななか、電力不足に関して、「一昔前の生活に戻ればいい」なんて簡単に言っちゃうような文章まで見かけたりします。

個人の家でも、なかなか難しいと思うんですよ。

オール電化の家に、「一昔前の生活に戻せばいい」と言ったって、電気を使わないガスレンジを設置するわけに行かないでしょ。

灯油・ガスを問わず湯沸かし器には電気が必要です。
いまさら、風呂を沸かすために薪の風呂釜に変えられるワケがありません。

集合住宅ならなおさら。
電気暖房から灯油ストーブに簡単に変えられるものでもない。

「オール電化」という考え方も、「電気は他のエネルギー源よりも安定している」という前提で作られた物だから、そこで「使用量を減らせ」と言ったってなかなか難しい。

むしろ、ウリとしては「他のエネルギーよりエコロジーで環境に優しい」って言われてたんだから、それを手のひらを返したように「それ使わないで」といわれても困るワケですよね。

先日のトイレ故障の時に思い知らされましたけど、「電気を使わないでトイレの水を流せ」ってなると、トイレの買い替えしか出来ないワケですよ。


個人の家でもなかなか難しいのに、これが企業や工場となるとさらに難しくなるわけですよ。

生産を止めずに電力消費を減らすというのは相当難しいでしょう。
「一昔前はやっていた」と言ったって、その頃とは設備が違ってる以上、同じコトが出来るわけではありません。

スーパーにしたって、「節電のために今日からレジは電卓で紙で帳簿をつけてください。レシートは手書きで書いてください」ってワケに行かないでしょ。

そして、簡単に「一昔前の生活に戻せばいい」という人でも、「一昔前と同じ消費電力で作られた物だけで生活する」というのは不可能ということ。

買っているものすべては、現在生産されているワケで、そこまで考えないで簡単に「節電すればいいよ!」っていうのは、なんか考えが浅いんじゃないかなぁ・・・と思うんですよね。


そう考えると、「節電」っていうのはすごく難しいんだろうなぁ・・・と思うわけですよ。

極論、機器の必要性って人によって違うわけですよ。
PCや携帯も「電気の無駄遣い」って言う人も居るでしょうし、必要不可欠だって人も居る。

ある人には必須な物が、ある人には全く不必要っていうモノもありますしね。

もっと言えば、「自分が出来るから他の人だって出来るでしょ?」って言うのも、モノによってはいい迷惑だったりしますしね。

自分のできるところから少しずつ。
そして、それを押し付けないこと。

必要以上にカリカリする必要もないでしょうしね。

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