平和宣言


私たちが訪れた「ガマ」のなかで読み上げた文です。


平和宣言

私達が今訪れているこの地は、
太平洋戦争中の激戦地であり、
日本で唯一の地上戦が行われた場所です。

珊瑚礁の美しい青い海、
青い空の歓迎のもとに沖縄を訪れて、
この2日間で私達が実際にガマを訪れ、
目にし、
触れたものはこの戦争の中にあった悲惨な現実でした。

食べるものも水もなく、
大切な人が傷つき、
次々と死んでいく、
残酷で、
地獄のような光景の中で、
生きながらも死の世界をさまよっていた人々の苦しみ、
悲しみを痛感しました。

けれど、
55年前を実際に生きた人たちの痛みは、
この何倍、
何十倍なのか、
私達には計り知れないものがあるでしょう。

だからこそ、
人が人として扱われないような、
人が人でなくなるような、
悲しみや苦しみや、
傷跡以外に何も生むことのない、
そんな戦争があったという、
その事実を、
これからを担っていく私達が、
真っ直ぐに受け止め、
心に刻み込まなければならないと思います。

そして「命(ぬち)どう宝」という言葉にも込められているように、
命の尊さ、
大切さ、
そして平和の尊さを決して忘れず、
二度と同じことを繰り返さないために、
次の世代に伝えていくことが、
私達の使命だと思います。

それが何より、
戦争で苦しんだ方々、
亡くなった方々、
戦争の恐ろしい現実を私達に語り継いでくださっている宮良さんやその他の方々のためであり、
私達皆のためであると思います。

今私達は戦争で犠牲になられた方々へのご冥福を祈るとともに、
再び戦争の惨禍が起こることのないよう平和への誓いを新たにするものです。

以上、沖縄を訪れた私達の感想と決意を述べ、平和宣言と致します。

2000年11月11日
□□高校修学旅行生一同



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